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自己革新ーSelf-Renewal: The Individual and the Innovative Society [人事3-人材育成・グローバル人材・評価]

自己革新 [新訳]――成長しつづけるための考え方

自己革新 [新訳]――成長しつづけるための考え方

  • 作者: ジョン・W・ガードナー
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2012/05/15
  • メディア: ハードカバー
Self-Renewal: The Individual and the Innovative Society

Self-Renewal: The Individual and the Innovative Society

  • 作者: John W. Gardner
  • 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc
  • 発売日: 1995/05
  • メディア: ペーパーバック
 
  同僚の友人が訳者の本で、送別で貰いました。久々にまたいい本に出会えましたね。私が常々考えていたことを論理的に著者は説明くれます。しかし、これが1960年代に書かれたとは。最近著したような現実感をひしひしと感じます。
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  これは是非皆さん読んだほうがいいと思いますよ。
【革新しつづける組織】
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  衰退の影響を受けにくい社会は、永遠に革新しつづける社会である。現時点において活気に満ちた社会は、革新の秘訣を学んでおり、継続的な革新を行う。それは、個人の自己実現を促せるかどうかにかかっているので、結果として自由な人々にとって望ましい社会となる。制度や個人が活力を失ったとき、社会は衰退する。
  幼い子供は、恐れを知らず、なんでも試してみようとする。だが、だんだん身に付けた態度や慣習は、違った見方や行動を受け入れにくくする。自分を取り巻く環境に対応する力は上がるが、変化に弱くなる。こうしたことが示唆するのは、いかに若さを保つかが重要な問題であるということである。しかし、若さは未熟さが伴うので、誰も未熟でいたいとは思わない。つまり私たちは、新たな可能性を狭め、適用力を弱めてしまうにも関わらず、成熟のプロセスを止めたいとは思うことはない。
 この問題をつきつめると継続性と変化が際限なく折り重なっていることがわかる。変化を起こせる人は、深く身に着けた継続性があるからこそそれができる。ピカソは写実的絵画を極めたから独創的な象徴画がかけた。唯一の安定は、イノベーションをおこし、動き続けることで得られる安定である。
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【自己革新】
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  世の中には、自己革新の能力がある人とない人がいる。多くの人が、自分の全能力についてほんの一部しか気づかないまま人生を送ってしまうのは、悲しいことだが否定しがたい事実である。気づくためには己を知ることである。大人の学ぶ意欲が若者より低い傾向にあるのは、リスクをとりたがらないからだ。成功がとても貴重だというような教育をし、中年になるころには、私たちのほとんどは、再び試してみようとは思わなくなる。なぜなら、過去に一度試してみたことがあり、失敗したか、自尊心が望むほどの成果を上げることができなかったからだ。
  
  最近の研究により、創造的な人間と、創造性を育む環境とはどういうものかが明らかになってきた。自己を革新するためには、中年の歳になるまで、意識と感情のはたらきを麻痺させてしまわなければよい。若々しさによる柔軟性と、学習し成長する能力を、早いうちから手放してしまってはいけない。年齢を問わず、自己を革新することは可能なのだ。
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【モーチベーション】
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  もし、大きな期待が寄せられれば、若者は自分自身にも大きく期待する可能性が高い。努力や、懸命かつ精力的な行いを社会が奨励する雰囲気を作り出すことが大切な理由はここにある。かつて、発展途上の時代においては、こうした努力は大きく報われる傾向にあった。社会が成熟するにつれ、精力的な努力というものは、次第に求められなくなるものである。
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【Generalist vs Specialist】
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  社会が分業で成り立っている以上、専門化は必要である。しかし、極端に専門化された人は、変わりゆく世界において非常に重要となる適応力を失う可能性がある。技術的な変化が自身の専門性を陳腐化させてしまったときに、自分自身の方向性を修正することができないかもしれない。よって、スペシャリストは、ジェネラリストとして機能する能力を持っておくことが重要である。そうすれば、状況が変わっても新たな専門性に切り替えることができる。
  階層形成による専門化は、皮肉な結果をもたらす。上位の階層に属する者は、下位の者よりも機能的に失うものが多い。忠実な部下を失ってしまった上司ほど、無能なものはない。
  発展の初期段階にある社会や組織は単純で、流動的で、細分化していない傾向にあるため、個人に対してはジェネラリストのように機能するよう圧力がかかる。したがって、「万能人間」が登場する。
  組織の区分は、個人の多面的能力を弱めるという点で、組織自身の自己革新の能力を弱める。
  最高の教育とは、若者たちが自ら学び、学ぶ意欲を持つようになるまで、内面的資質を構築するものである。これによって若者たちは、予測不能な世界のなかで未知の問題に対処し、多面的な能力を持つ人として生きる術を得る。このように教育された人々が社会を、柔軟で適応力があり、イノベーティブなものにしつづけるのだ。
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【革命家】
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   革命家は創造的な人とは違う。革命家は、闘争をすすめるうちに社会変革を起こす必要に迫られる。すると、革命家自身が頑なになり、多様性を許さない、きわめて、独善的な組織を作ってしまう。こうして、革命が終わった後に革命家をどう扱うかという、なじみ深い問題が持ち上がる。
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【既得権益】
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  生存ぎりぎりの蓄えしかない個人や組織は創造的な行動をとる余裕がない。既得権益が、硬直化を生み、変化を起こす能力を低下させる上で、最も大きな力であるということだ。そして、これは組織や社会を死に至らせる病癖なのである。
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【自由のための組織】
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    規模の経済を達成しつつ、個人の欲求に注意を払うことは可能である。これまで、組織の仕組みを企画する際には、あらゆる種類の厳しい要求事項を満たすことが求められた。しかしその中で、参加者の自己実現と成長に寄与するような要求事項だけは、あまりにも頻繁に無視されてきた。人間の自発性を破壊してしまうような組織をわざわざ作る必要はない。しかしそうなってしまったのは、私たちがものづくりに発揮したほどの発明の才能を、組織づくりに発揮しようとしなかったからである。
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【革新の条件】
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  どんな組織においても、個人を保護する上で確かな拠り所の一つは、他に移ることのできる組織があるということだ。特定の領域における複数の組織間で自由に移動できれば、それぞれの組織が持つ強制的な性格は弱められる。逆に組織の数が極端に少なくなったり、組織間の移動が著しく妨げたりすると、組織の強制的な性格は強まる。
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【システマチックなイノベーション】
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   組織の中では、うまく設計された人事ローテーションのシステムが大きな成果をもたらす。これは個人の成長を促すだけではなく、組織の流動性を高めるうえでも役に立つ。組織全体にわたる人材の自由な移動は、組織内部のコミュニケーションの壁を取り除き、部門間の対立を弱め、情報やアイデアの自由な流れを確保する。それは、つまり、一方で個人の多様な能力を高め、もう一方で組織の流動性を高めるのに貢献する。
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  経営学者たちは、大きな組織をよく機能させるために必要なコミュニケーション手法について、かなり研究している。例えば、組織内部のコミュニケーションを効果的に整備すれば、組織の間に壁ができることを防ぎ、それによって従業員が狭い分野で専門化されることを防げるかもしれないのだ。これは、組織の革新につながる。
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【前向きな姿勢】
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   実際、人は運命を自力で変えることなどできないというのが、歴史を通じてより普遍的な考え方であろう。このような宿命論は革新にとって重大な障害になる。あるヨーロッパの農学者が、彼と一緒に働いたことのあるインドネシアの小作農について、次のように語った。「彼らには、知恵がないわけではない。モチベーションがないのだ。難しいのは近代的な農業技術ではない。彼らにとって難しいのは、努力すれば自分の運命を変えられるという、私たちの姿勢を受け入れることなのだ。」
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[著者]
ジョン・W・ガードナー John William Gardner
1912年生まれ。スタンフォード大学卒業、心理学博士。カーネギー・コーポレーション理事長、ケネディ大統領のスピーチライター等を経て、リンドン・ジョンソン政権で保健教育福祉長官に就任。10万人以上の職員を率いて「偉大な社会」政策を推進し、公民権、学校教育、医療制度の向上に尽力した。退任後は市民組織「コモン・コーズ」を創設し、ロビー活動を通して教育、政治改革、環境問題で成果を上げた。その後も「インディペンデント・セクター」「エクスペリエンス・コープス」などを創設して草の根の市民活動を支援し、晩年はスタンフォード大学で教鞭をとった。20世紀後半のアメリカを代表する知識人であり、高い道徳心を持つ社会変革のリーダーとして、多くの人々に影響を与えた。2002年永眠。

[訳者]
矢野陽一朗 Yoichiro Yano
1969年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)を経て、2000年、スカイライト コンサルティング株式会社の設立に参画、取締役に就任し現在に至る。

[日本語版企画]
スカイライト コンサルティング株式会社 Skylight Consulting Inc.
経営情報の活用、業務改革の推進、IT活用、新規事業の立ち上げなどを支援するコンサルティング企業。経営情報の可視化とプロジェクト推進力を強みとし、戦略の立案から実現・実行まで、顧客と協働して成果を上げることで知られる。顧客企業は一部上場企業からベンチャー企業まで多岐にわたり、金融・保険、製造、流通・小売、情報通信、官公庁など、幅広い分野でプロジェクトを成功に導いている。 ビジネス書の企画・翻訳には『ネクスト・マーケット』『熱狂する社員』など「ウォートン経営戦略シリーズ」10タイトル、『社会が変わるマーケティング』、『選ばれるプロフェッショナル』がある。

5 books in 2013


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Body Maintenance [A5.健康メンテナンス]

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  人間、50歳を過ぎると身体にガタがきてしまうので、Calssic Carを今も新品のように磨きあげるように、Body Maintenanceをしないといけません。

 私の場合は、老化が始まったのは、50歳くらいからで、49歳の2006年7月捻挫、2006年10月肉離れ、2007年6月椎間板ヘルニア、2007年10月頸椎ヘルニアによる手の痺れ、2007年12月老眼、2010年10月肉離れを発症しました。肉離れは、老化というよりスポーツ傷害です。椎間板ヘルニアは走って治しましたが、頸椎のヘルニアはまだ良くなっていません。白髪とか老眼はしょうがないですよね。

 日本帰国を機にBody Maintenanceをしようと思っています。

 まず、ヘルニアですね。老化すると頸椎やら脊髄から軟骨がはみ出してきて、それが神経に触るのだそうです。今日、頸椎のやつを治しに病院に行きましたが、やはり手術じゃないと治らないそうです。友人も同じ症状で手術して、今は、快調だと言っていますので、この際、手術しようかな。それで、慢性肩こりも治るかも。しかし、首は神経が一杯あるので手術は不安ですよね。レーザーで焼切る方法もあるそうです、100万円くらいするそうで治る確率は50:50だそうです。

 次は、歯です。3か月から半年で歯石除去に歯医者さんに通わないといけないそうなんですね。わかっているけど、3年ほどほったらかしにしていました。今日、久々に行くと案の定大変なことに。歯周ポケットが5mmのところもあったりして、ちょっと集中的に治すことにします。

2017年9月16日

 この頃から、歯を集中的に治療し始めました。最初は、歯槽膿漏治療でしたが、虫歯で銀歯にしていたのをセラミックにしたり、インプラントも2本しましたね。後1本で全て完了というところまで来ました。金もかかったけど。下6本610,200円 上8本918,000円 インプラント2本1,296,000円 合計16本 2,824,200円

 後は、頭髪は薄くなったことと顔の筋肉がたるんできたことですかね。これは、美容上のことかな、、、。薄毛のためにプロメシアという薬をお医者さんで処方してくれるそうです。

 とにかく、いろんなパーツをそのたびにメンテしていくことが、大切なのかなと思います。


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