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Planet Terror [B2.映画]

プラネット・テラー プレミアム・エディション [DVD]

プラネット・テラー プレミアム・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD
  家の傍にTUTAYAがあるのを引っ越してきてから一年経って発見したのです。連休なので、映画でも借りようと思い選んだ作品の一つですが、SFホラーアクション物というカテゴリーなのですね。
 しかし、B級作品というのはこういうものだという代表みたいなやつでした。監督が描写したい事はそれぞれわかるのですが、非常に薄っぺらくつくられており、高校生が作った作品のようでした。やたらハラワタなんかがでてくるホラー映画製作大好き監督という印象でした。
★は一個ですね。

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日本の決意~安倍晋三 [D1.政治・経済・社会]

日本の決意

日本の決意

  • 作者: 安倍 晋三
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/04/11
  • メディア: 単行本

 日本の首相は、海外などで演説する機会が多く、政府として当然、首相の演説を用意周到に準備しているものと信じますがどうでしょうか。

 私がシンガポールにいる時に、APECの会議で各首相が英語で立派に演説しているときに、当時の首相の鳩山さんが、日本語で、日本の内情を憂い、そのために頑張るというような演説をした時(多分日本のマスコミを相当意識していたと思います)、会場から「そんな話ではなく、日本はAPECにどういうリーダーシップをとってくれるのか」という質問が出て、私は、同じ日本人として、非常に恥ずかしい思いをしました。

 この本は、安倍さんが首相になってからのスピーチの原稿です。チームアベで考案されたと思いますが、非常に立派な原稿だと思います。演説国を考慮した歴史上の話などをちりばめ、主張したいところは毅然と主張し、総理自らの意思もかなり入っていると感じました。

 今までの首相は、どんなスピーチを海外でやっていたのでしょうかね。安倍さんが特別なのでしょうか。海外出張も歴代首相よりはるかに多い気がしますし、世界における存在感もかなりあると言っていいと思いますね。

●コラムニストのアリアナ・ハフィントンさんは、「リーマン・ブラザースがもし、リーマン・ブラザーズ&シスターズだったなら、生き残れただろう」と仰いました。

【目次】
I日本の決意
・日本は戻ってきました
・積極的平和主義の国に
・バイ・マイ・アベノミクス

II国を守る
・「そのとき」に備えよ
・「現実」から目を背けるなかれ
・国民のための自衛隊
・日英関係はア・プリオリのパートナーシップ

IIIアジアの未来
・開かれた、海の恵み 日本外交の新たな5原則
・アジアの未来
・「3つのP」を共有しよう
・The power of dreams

IV普遍的価値を求めて
・トルコとの協力は青天井
・イスタンブールにありがとう
・カタールがくれたエネルギー
・UAEとの重層的パートナーシップ
・共生・共栄・協働がつくる新時代の日本・中東関係
・日露関係の強化に向けての経済協力について
・まさかの時の友が真の友
・二つの海の交わり

V希望の大地・アフリカ
・何よりも人材の育成を
・農民の懐を豊かにする農業へ
・「一人、ひとり」を強くする日本のアフリカ外交

VIもっと魅力ある国へ
・東京へオリンピックを!
・新しい日本から、新しいビジョン
・世界遺産・和食の魅力
・女性が輝く社会をつくる
・取るべき道は、一つしかない
・御霊安らかなれ
・もっと美しい国へ

41 books in 2014


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東大講義録 -文明を解く- [D2.日本史・世界史・近未来]

東大講義録 ―文明を解く―

東大講義録 ―文明を解く―

  • 作者: 堺屋 太一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/04/11
  • メディア: 単行本
 堺屋太一さんというのは、強烈に頭がいいのですね。歴史をよく紐解いて、体系立てて理解し、未来を予測して、今やらなければならない事を提言しています。
 近代の「規格大量生産」時代から「知価社会」へと世の中は変化しつつあるとのことです。
 10年前に出版されています。10年前に読みたかったですね。
 .
●人には足りない物を節約するのは正しいと信じる倫理観を生み、豊富にある物を潤沢に使うのはカッコいいと考える美意識を育てる「優しい情知」があります。物財が不足している時は、物財を節約し、物財から離れた内面性に美意識を求めるようになります。戦後は人が余っていたので、人を使って物を節約することが正しく、経済が成長して人手不足になると、物は使ってもいいから人手を倹約するという労働生産性の向上が大事だと言われるようになりました。
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●近世が始まる16-17世紀頃は、西欧も中国も日本も経済水準では大差がありませんでした。織田信長の時代は、鉄砲がかなり生産されていて、当時の日本は世界最大の工業国でした。元禄時代の関孝和の数学は、非常にハイレベルで、ニュートンやケプラーとそれほど遜色なかったそうです。
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●徳川時代の1700年頃から経済成長が止まります。そして「安定」のためには「効率」を犠牲にしてもいいという制度がさらに強まります。つまり、安定した封建社会になったため、享保以降は経済が成長せず、人口は増えず、技術が進まず、そして組織は変わらない時代になり、「嫉妬」が正義感をもつようになります。享保の改革は、不況の中でも贅沢をする豪商たちは許せない、とばかり町人が絹物を着ることや豪華な庭木を植えることを禁じました。しかし、金持ちを貧乏にしたからといって貧乏人が豊かになるわけではない、皆が貧乏になるだけです。それにもかかわらず金持ちを貧乏にしたがるのは嫉妬で、「嫉妬」に正義感を与えた事になります。今の日本でも「嫉妬」に正義を与えるような言論が非常に多く、「庶民感覚として許せません」とか言われます。しかし、嫉妬は人間の劣情です。劣情を正義にするのは世の中にとっていいことではありません。70年代の「イギリス病」も同じ(これにサッチャーは挑んだ)。日本の2000年頃のITバブルの頃も、「ヒルズ族」とか言って嫉妬が凄かったですね、マスコミは一斉に叩いていました。
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●大正時代は、軍縮が行われ、軍の未来が危ぶまれ、軍人の嫁の来手がなくなりました。また、文明開花で殖産興業でいろんな産業が興りましたが、「サラリーマンは浮草稼業」と言われ、昭和の初めまでは、安定しない職業でした。当時一番大きかった民間企業は繊維産業でしたが、「女工哀史」のように若い女工が15歳から22,3歳まで働いて結婚するようなもので、男性の場合、農家の次男・三男が高等小学校を出てから30代の後半くらいまで都市の工場に勤め、その間も不況が来ればどんどんクビになる。うまくいけば、40歳くらいで農村に帰って自作兼小作になるというもので、「出稼ぎ型労働慣行」というものだったそうです。それが高度成長期には「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」となるわけですね。
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●19世紀の明治から大正までの日本人は、「移民は、移民する側の意志であり、受け入れ側が制限するものではない」という認識でした。アメリカ・インディアンの許可を取って白人がアメリカ大陸に行ったわけじゃない。日本人が北海道に行った時も、先住のアイヌ人に招かれたわけではない。中国人が東南アジアへ流出したのもそうです。第一次世界大戦後、アメリカは「排日移民法」をつくりました。これに日本国民は激昂します。これが日本とアメリカの対立の始まりです。アメリカにたいしてもそうなので、中国や満州へ日本人が出ていくのに何の遠慮もしていませんでした。しかし、植民地を獲得すれば当然、外国との摩擦が起こります。移民を出せば、現地人とのトラブルも起こります。したがって、軍備を拡大して対抗しなければいけないという話になるわけです。
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●日本が近代工業化を進める段階で、対外的には植民地主義・帝国主義・軍備の拡大を、国内的には中央集権・統制経済・没個性教育という「昭和16年体制」をやりました。国民学校令は、一学校一通学区域にして、どの学校も同じ規格教育にしました。そして、この体制の中で、日本は戦争へと進んでいきました。もちろん、この改革の過程で反対の人も沢山いました、そして、この間に総理大臣経験者4人、大蔵大臣経験者2人が暗殺されるほどの大胆さがありました、しかしそれが破綻してしまったわけです。
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●予測小説「平成三十年」「団塊の世代」「油断!」「時代が変わった」
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●戦前は、資源不足で日本等は困窮しました。戦後は、中東で大規模な油田が多数見つかり、石油から火がついて、いろんな資源が豊富になり安価になっていきました。そうすると、資源のない国は、一番安い値段でいつも輸入できるので、有利になっていきました。そして、世の中は、規格大量生産が大いに進みます。そこで、近代工業社会は1970年代いピークを迎え、70年代後半の石油危機で限界を見せます。
→これは、今の「シェールガス革命」でどうなるかというところですね。中東で石油が見つかったくらいのインパクトをシェールガスは与えるようで、また、様々な資源が安価になるようです。そうすると日本などもまたチャンスが訪れるのではないかという見方もできますね。工場などもどんどん自動化が促進されればコストに占める人件費の割合も減るでしょうし、地代も日本の地方は今後どんどん下がっていくのは見えています。そうすると、エネルギー代と法人税の問題さえクリアすれば、「生産は人件費の安い新興国で」という方程式も崩れるかもしれません。
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●それで、1980年代に世界の先進国が近代工業社会から知価社会に入る、その時期に日本だけ全く違う動きをしました。日本ではここで官僚の力が強くなって、猛烈に近代工業社会を強化し、世界一の近代工業社会になりました。ところが、これから発展する知価産業を伸ばしたアメリカやイギリスと、既に下降に入った規格大量生産の産業形態を続けた日本は、90年代になると差が開き、失われた20年に入っていきます。アメリカは、80年代のレーガノミクスにより製造業が縮んでサービス業、中でも知価産業が増え、90年代に力をつけます。
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●「20世紀のアルゼンチン」;20世紀初頭、アルゼンチンは世界有数の豊かな国でした(”母を訪ねて三千里”は貧しいイタリアから豊かなアルゼンチンに出稼ぎに行った母を探す話です)が、百年後には貧しい発展途上国に逆戻りしました。首都への一極集中、社会の固定化、新産業への乗り遅れなどが原因です。
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40 books in 2014

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