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英雄の書 [D3.心理学・哲学]

英雄の書

英雄の書

  • 作者: 黒川 伊保子
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2015/09/02
  • メディア: 単行本
(まえがきより)
この本は、心優しき国の若者たちのために、失敗と孤独が怖くなくなる本として書こうと思う。

「失敗」がドラマの始まりであることを、脳科学を使って証明してあげたい。

「孤独」が脳の成熟に必要不可欠であることも、証明してあげたい。

あなたが、「英雄」として歩き出すために。

あなたの人生は、あなたを主人公にしたものがたりなのである。

あなたが小説家だったら、「タカシは、要領よく偏差値の高い大学に合格し、要領よく高収入になり、コミュニケーションも上手で異性にもて、周囲に敬愛され、それらの期待を一度も裏切らず、健康で平穏に暮らしました」なんていう話を書くだろうか。

神様(脳)だって同じだ。脳は、この世に生まれてきた以上、その脳だけの「感性地図」を描き続ける。同じ経験を持つ人が二人といないのだから、同じ脳神経回路を持つ人は二人といないのだ。

だから、誰かの正解をなぞらえて満足するような脳なんて、この世にいないのである。

この世に、あなたの脳は、たった一つ。あなたの人生のものがたりも、たった一つだ。

あなたのものがたりをドラマティックに盛り上げてくれるイベントを「失敗」と呼んで怖れたり、いちいち傷ついていたら、何も始まらない。

さあ、人生を始めよう。きみ自身が、ヒーローになって
……狼の口の中へ。
37 books in 2016

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