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InnovationとDiversity [人事1 組織改革]

  「企業がInnovationを興すには、いろんなアイデアをもった組織が必要であるので、組織にDiversityがないといけない。特に日本は、女性比率が低いのでもっと上げなければならない」と言うのが日本の大まかなDiversity論です。

 しかし、女性比率が上がると、企業にInnovationがおき、会社の業績が上がったという顕著なデータはなく、今、ひとつ、腹に落ちていないのが現状ではないでしょうか。

 Diveristy云々をちょっと横において、Innovationを起こすために今企業に求められているものは何かと考えてみましょう。

 それは、いろんな考え方を受け入れたり、いろんな角度から問題を見つめたり、またそれを応用したりして、今までと違った発想ややり方を駆使し、情熱を持って、それをやり遂げ、Innovationを起こす人や組織だと思います。

 それでは、企業の人や組織がそうなるためには、どうしたらいいのでしょうか。一つには、閉鎖的な研究所(職場)を飛び出し、いろんな人と交流したり、アンテナを高くしていち早く情報をキャッチしたり、時には、全く違う事に接触してアイデアのヒントをもらったりすることかもしれません。海外出張などで、異文化に触れるのも寄与すると思います。そうすれば、別に職場を多様化しなくても、職場の一人一人がそうなれば、Innovationは生まれるし、現に産んできたのかもしれません。よって、大切な事は、そういう異なった価値観、考え方をリスペクトし、自分のものにできる力です。よって、そういう力をつける教育がまず第一だと思います。

 よく学者が海外の研究所に行き、様々な国の一流の研究者と交わり意見交換をして、独創性の高い研究成果を出すような話がありますが、コンセプトはそれに似ているかもしれません。

 ただ、それを企業内で組織的にそういう人、組織を極めて大きな確率で作る場合に上記方法だけでは膨大なコストがかかりますし、システマティックではない気がします。

 職場から飛び出さなくても、常に職場で、違った考え方に日常に触れることができる組織のほうが、Innovationを起こす確率もその持続性もあると思います。そこでも、そういう違った考え方をものにすることができる異文化受容力があるということが前提です。

 そこで、このDiverssty戦略です。「様々な国の一流の研究者」の「様々な国の」というところを、「違う価値観を持ったの人々」と置き換え、「一流の研究者」を「皆が優秀なプロ人材」と置き換えましょう。

 すると、今の組織に「違う価値観を持った優秀なプロ人材」が来て、互いに「触媒」のように刺激しあいながら、Innovationを起こす組織が産まれるという事です。

 これを、偶発的にではなく、組織的に構築する場合は、ある程度のリーダーや次世代リーダーを海外勤務や他部門での経験などを積ませ、異文化受容能力をつけさせることが必要であろうかと思います。本人がその重要性を認識すると自分の組織をそういうふうな、多様性を持った組織にする強い動機が産まれます。伝統的なオペレーションを着実にこなす場合は、単一的な組織がてきしているでしょうが、Innovationを起こさなければならない組織には、多様性が必要だと腹落ちしていることが大事です。これに特化した研修などの教育も効果的だと思います。

 もう一つは、ある程度強制的に、異文化の人を組織に入れ込み、その効果を体験させる方法です。これは、やり方を間違えると、大きな確率で失敗し、二度と挑戦しなくなるので、インターン・シップなどを利用して、リスクの少ない方法でトライするなどの方法がいいかもしれません。

 こういう施策をやり、自社の組織がどれくらいInnovationに挑戦できる組織になったかを測る手段として、若手比率、女性比率、外国人比率、障がい者比率などを合わせた「総合Diversity比率」で測たっらどうでしょうか。

 「Diversity施策を行って、Innovationを産む」というより、「Innovationを起こす組織を作る施策をする。そうすれば、結果的に組織のDiversityが進むので、その比率で進捗を測る」というアプローチです。

 そして、各々の組織が、組織を多様化しようと動きだした時に、起こる障害(女性のライフイベント、外国人受け入れ体制など)を解決する制度や施策が必要となってきて、それを「Diversity施策」とするということです。

  またここで、Hard Truthを。日本企業の今のInnovationとDiversityという観点でみると、Gender DiversityよりもGeneration Diversityのほうが深刻です。バブル以降、新卒採用を極端に絞っているため企業に若手が少ないのです。Innovationに若い力は不可欠というのは、皆異論のないところだと思います。また、コスト面からいっても若年層の労働力は魅力です。ではなぜこのDiversityは進まないのでしょうか。それは組織が大きくならない限り、若年層を一定に保つためには、中高年のリストラが必須になるからです。

 Innovationをとるか中高年の雇用を守るのかのジレンマに企業は直面しています。今、企業は、中高年雇用を優先しています。それはとりもなおさず、Innovationを犠牲にしていることになります。企業が成長している時には、問題はありませんが、そうでないときは大問題なのです。

 このようにDiversityとInnovationは、どちらかが先かという問題にぶち当たります。この問題がないStart Up企業がInnovationを起こしているのは、至極当然なのかもしれません。

 英語の問題もそうです。海外に行ったり、自分の部署に外国人が一緒に働くことは、Innovationを起こりやすくするのは、皆同意すると思います。日本人だけでInnovationを起こすんだと言っている人は少数だと思いますし、現在、どんどんおこしている会社はいいでしょう。しかしそうでない場合の会社は、英語ができないと新しい技術や情報に触れる確率や速度は落ちます。

 そういう会社は真剣にInnovationを起こそうとしているのでしょうか。英語はある程度社員に強制しないと簡単には身に付きません。Innovationを渇望している会社は、その重要性に気づき、いろんな反発にも会いながら楽天のように英語化しているのだろうと思います。

 これもInnovationをとるか、英語を強制するかのジレンマに陥ります。


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NHKスペシャルー病の起源 がん [A5.健康メンテナンス]

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 不治の病と言われた「がん」もかなり研究が進められ、治療できるようになりそうです。しかし、原因が人類の進化に伴うものだったとは。

 猿と人間の遺伝子は99%と同じだそうです。しかし、がんになる確率は、人間が30%に対し、猿は2%。人間が猿から分かれて独自の進化をしはじめた700万年前から、がんのリスクは高まります。

http://ameblo.jp/shuttlex1101/entry-11534158521.html


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