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昭和・戦争・失敗の本質 [人事2-コンピテンシー・イノベーション]

昭和・戦争・失敗の本質

昭和・戦争・失敗の本質

  • 作者: 半藤 一利
  • 出版社/メーカー: 新講社
  • 発売日: 2009/09
  • メディア: 単行本

  国力が圧倒的に違う米国と開戦してしまった日本。日露戦争で奇跡的に勝利してしまった経験による驕りと負けることが考えられなかった当時の価値観が、無謀な戦争に突入してしまったのでしょう。また、どう戦争を終結させるかもかなり大変だったようです。終戦派の政治家には、「暗殺」という手段で阻止する世の中でありました。

  企業も変革を求められ、皆合意していても、いざ既存ビジネスを止めようとすると、短期的な犠牲が強いられるので、変革できないという事が多々あります。

  Last Samurai になってしまうんですね。

  群衆心理について面白い記述がありました。

●心理学者は、自尊心など所詮は幻想にすぎない、という。そして自尊の幻想が崩され、おのれの無力さがさらけだされると怒りが生じる、ともいう。もし、この個人的なヒステリー的な怒りがまとまったら、、、破片のような一人ひとりが、それこそ山本五十六のいう「衆愚の」集団主義で一つにならないという保証は将来ともにない。

●群衆密度が高まると理性が弱くなり、感情が高まってくる。疲労や空腹が加わると傾向は一層強まる。ヒトラーは、それを狙った。演説は夕方を選ぶ。そして親衛隊により前後から聴衆を圧迫し、群衆密度を高めた。そこに火のような感動的な名セリフを叩き込んでいった。

【著者】

半藤/一利
1930年東京向島生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋に入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などを経て作家。『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞、『ノモンハンの夏』で山本七平賞、『昭和史1926‐1945』『昭和史 戦後篇1945‐1989』で毎日出版文化賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

7 books in 2013


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