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まず、日本的人事を変えよ! [人事5-CSR・健康経営・人事部・労務]


まず、日本的人事を変えよ!―「競争」と「評価」が活力を生む

まず、日本的人事を変えよ!―「競争」と「評価」が活力を生む

  • 作者: 田中 滋
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2001/06
  • メディア: 単行本
  
 
 
 
 
  なかなかいい本でしたが、この本が書かれたのは2001年なんですね。それから13年経ちましたが、あまり変わっていない事に少々驚きました。「変化する」ということは、相当難しいことなのですね。
●明治。戦後は、それまでのエリート支配層が職を失うという大変な犠牲を伴った改革だった。これは、過去めさましい成果をあげたとたん硬直化してしまった組織の改革である。幕府の組織は、徳川支配の基礎を固めた家康のモデルから大きく逸脱することはなかったといわれるし、日本軍の人事組織制度は、日露戦争の勝利によって変化と進歩を止めたといわれている。そして、現在も高度成長の時代の仕組みとやり方を捨てれないでいる。
●そして、それらに共通する価値は、周囲との融和を第一義とすることであり、どんな成果を出したかを問われるよりも、周囲と強調してやったかどうかが問われる。協調を崩すくらいなら、多少成果を犠牲にしてもかまわない。そのためには、仕事の評価をはっきりさせることは避ける。
●1985年のプラザ合意によってドル安が容認されてから、わずか一年ほどの間に、ほぼ半値のレベルまでドルが下落した。急にコストが倍になったわけで、これが1990年代の日本経済のスランプを招いた大きな原因の一つである。
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●20世紀の仕事の進め方は、現場で熟練の労働者が若手を教育し、仕事の品質を保ってきたので、「年功的な人事制度」はうまく機能した。
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●労働流動性を高めるために、転職してから三年間は所得税を20%軽減するというのはどうか?
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●会社に人より早く来て、最後まで残って働いている人に向かって、「一生懸命やっていただくのはありがたいのですが、結果がいま一つ出てないので、いままでのやり方は忘れて、もっと独自性のある方法で、実際の成果を出してください」などというのは忍びない。 

著著者からのコメント

日本の構造改革は人事の改革から いまの日本は、経済だけでなく社会全体がスランプに陥っています。なぜでしょうか。景気が悪いからというのでは、病気だから頭が痛いといってすましているのと変わりません。原因を考えなければ、このスランプは克服できません。
外務省の姑息な役人の犯罪の問題も、イチローが日本を飛び出して大リーグに行きたくなるのも、もとはと言えば日本の組織の人事が停滞しているからなのです。先輩とか上司とかがなんの努力もしないで、ただ長くいるというだけで大きな顔をする。こういう社会に未来はありません。日本を変えるには、日本的人事の常識を変えるしかない。この本の著者として、ますますそう思います。詳しくはぜひこの本を読んでください。 
115 books in 2014 


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未来企業 [人事5-CSR・健康経営・人事部・労務]

未来企業 レジリエンスの経営とリーダーシップ

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  • 作者: リンダ・グラットン
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2014/08/07
  • メディア: 単行本
  「Work Shift」を書いたリンダ・グラットンの本です。
114 books in 2014

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