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パゴタの秘密(5) [C2 ブログ(書き)]

===シャー族の村===

密約には、側近がいくことになったが、英語の堪能な、通訳が必要であったため、チースがその任をうけることになった。

いや、すっかり、プーリのやり方を信奉し、尊敬するようになったチースは、自分が一番、英語ができるとむしろ買ってでたほうである。

彼女には、大まかな密約の内容が教えられた。最初、少し驚いたが、
「自分のためにやったことが、結局、村人のためになれば、それでよくて、その後、自分の事だけを考えて何が悪い。そのほうが、みせかけだけの民主主義より、はっきりしてていい。」

と思うようになってしまった。

===タイ、バンコック=======

CIA調査員のとった、一枚の写真が、タイのビンタン王のもとに届いた。それは、プーリの親衛隊の写真であるが、その一人に、チースがいたのである。

「なな、なんと…。」

彼女は、カヌー冒険旅行に行くといったまま、行方不明になっており、既に、他のもの一緒に、死んだと思われていたのだ。

なんとしても、プーリを抹殺したいアメリカは、このミャンマー軍政府の軟弱なやり方が、気に食わなかったが、西側の国でもないミャンマーの内政には、口出しできなかった。

そこで、CIAをミャンマーに送り、いろいろ調査させたところ、やっと、タイの王族の娘がプーリの親衛隊におり、プーリの身の安全を保障する密約のメッセンジャーになっていることをつきとめたのである。

タイとしては、隣国、ミャンマーとの関係は微妙であり、タイがシャー族を援助ことなど絶対ありえないことである。ましては、王族が関係しているとは、、、。ましては、アメリカがそれを察知して圧力をかけてきている。

「どうしたものか、、。」ビンタン王は、側近に相談した。

最上の方法は、チースをタイへ連れ戻すことでる。しかし、プーリの親衛隊になっているということは、プーリを信奉していることである。そうであれば、あの奔放娘をタイにとどまらせるのは困難である。プーリが生きている以上、また戻ってしまう。いや、プーリが死んでも、シャー族のために戦うかもしれない。

側近のひとり、カムリがいった。

「プーリもろとも、チースを殺す以外方法はないのではないでしょうか。」

チースは、もともと死んでしまったとタイの肉親は思っている。生きているのは、ブピオン王と側近達だけである。
もう一人の側近チャドラが言った。

「アメリカのCIAですら、プーリの暗殺はできなかったのに、だれができるというのだ。」

カムリがい言った。

「世界に一人だけいます。」

カムリは、つてをたより、ゴルゴ13に連絡をとった。プーリとチースを暗殺すること。プーリとチースのいる親衛隊は、いつも一緒にいること、プーリは小柄で、親衛隊に隠れて全く見えないこと。例のCIAが撮った写真も一緒に添えた。報酬として、スイスの彼の秘密口座に10万ドル振り込んだことも。


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