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日本人に生まれて、まあよかった [D1.政治・経済・社会]

日本人に生まれて、まあよかった (新潮新書)

日本人に生まれて、まあよかった (新潮新書)

  • 作者: 平川 祐弘
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/05/16
  • メディア: 新書
 「日本人に生まれて、まあよかった」という言葉は、夏目漱石が言った言葉だそうです。
●日本のような島国に比べて、半島地域はバルカン半島、シナイ半島、インドシナ半島、朝鮮半島など宗教的・民族的・軍事的動乱が絶えない。自分が生きている間に、宗教的・言語的・人種的に自分とは異なる勢力の支配下に置かれる可能性があるかもしれないと、そういう可能性はからしきないという前提で生きている人とでは、人生観や世界観に相違があるのは当然。朝鮮半島から外国へ渡った韓僑は総人口の8%を超え、華僑の2%(3千万人)より多い、そして彼らは独自のコミュニティを作る。日本人には、永久に海外で暮らそうという人は非常に少ない。
●戦後からの69年間、戦争をしなかったのは、米国の核の傘の中にいた事と「自衛隊」という拒否的抑止力があったからで、平和拳法のお蔭というのは、思い込みに過ぎない。
●毛沢東の私生活
毛沢東の私生活〈上〉 (文春文庫)

毛沢東の私生活〈上〉 (文春文庫)

  • 作者: 李 志綏 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 1996/12 メディア: 文庫
  • 「もし私が殺されてもこの本は生きつづける」の言語を残し、著者は本書が発売された3カ月後、シカゴの自宅浴室で遺体となって発見された。また北京政府は「事実無根の書」として、事実上発禁扱いにした。が、地下では密かに熱心に読まれている、と言われている。現代中国史はこの本の刊行で、見直されなければならないだろう。
●米国の女性文化人類学者のルース・ベネディクトは、「菊と刀」で、西洋プロテスタント系文化を内面的な罪の自覚に基づいて行動する「罪の文化guilt culture」と呼び、日本文化を世間という外面的強制力を意識して行動する「恥の文化shame culture」と区別した。しかし、これは、一度も日本を訪問したことがない著者が書いた、敗戦国日本を文化的に断罪すべく巧妙に練り上げられたプロバガンダであるという批判もある。
●一般の米国人は日本の事をほとんど知らないが、朝鮮戦争の時に、休養地として日本を体験した米国人兵士は多数おり、しかもその後も日本の米軍基地に駐在する米国人は、ある意味、日本の真の理解者である。
●漢文は、外国語であり、昔は中国人と筆談をしていた。日本人が第一外国語を漢文から英文に切り替えたのは、日本が中国中心の華夷秩序を脱して西洋本位の国際社会に脱亜入欧しようとしたからである。
●明治時代は、東アジアでは日本人の外国語能力は優れていたそうです。それは、あらゆる学問を外国語で勉強したから。
●明治時代は、外国から特に軍事技術を学んでいたので、日本人の知識人の語学力は相当なものでしたが、大正時代になり、軍艦を自前で造れるように技術進歩を遂げた途端、視野が狭くなり、日本士官が使う英語も日本製の時代になりました。
大正以後は、日本人は中国人ほど外国語を上手に話さないと言われるようになります。
第一次大戦頃、国際会議が頻繁になりましたが、日本人の特色は3S(Smile,Silence,Sleep)と揶揄されはじめます。
●日本全体でみると日本人の英語力は高水準ですが、少数の指導者の立場の人の英語の質が低すぎる。日本には、エリート教育が必要。日本軍の兵隊は優秀だが司令官がだめであった。
●日本の学校は「飛び級」を復活させるべき。
●日本の英才教育やエリート教育は戦後の教育機関やマスコミの左翼化により、タブー視され、なくなった。これは小さな公正にこだわるあまり大局を見失った例である。
●フランスのバカロレアには口述試験がある。これは表現力を養うのにいい。
●日本のことを習いながら英語も習うには、高校生なら小泉八雲ことLafcadio Hearnがいい。
●今のような戦後の文部省の悪平等主義の教育方針を惰性的に踏襲していると、どんぐりの背比べの嫉妬社会になってしまう。
●西洋本位の価値基準がグローバル・スタンダードではない。鯨を食べない事を他国に落ち着けるべきではない。イスラム教徒でもそういうことはいしない。

出版社からのコメント

自虐よ、さらば。 爽快辛口、本音の日本論! 日本人に生まれて、まあよかった――夏目漱石の言葉は、昭和を生き抜いた著者の実感でもある。ところがいつの間にか、日本人は自信を失い、日本は「もてない」国になってしまった。戦後の言論界はどこが間違っていたのか? この国を守り、再生させるための秘策とは? 教育、外交、歴史認識、国防……あらゆる分野で求められるのが、自己卑下的な思考からの脱却で ある。碩学の比較文化史家による、本音の日本論!

目次

序章 日本人に生まれて、まあよかった
1章 国を守るということ
2章 本当の「自由」と「民主主義」
3章 戦後日本の歴史認識をただす
4章 生存戦略としての外国語教育
5章 世界にもてる人材を育てる
終章 『朝日新聞』を定期購読でお読みになる皆さんへ

著者紹介

平川祐弘[ヒラカワスケヒロ]
1931(昭和6)年、東京生まれ。東京大学名誉教授、比較文化史家。第一高等学校入学以来、駒場で約半世紀を送る。フランス・イタリア・ドイツに留学し、北米・中国・台湾などで教壇に立つ。

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80 books in 2014

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