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Corporate University [人事3-人材育成・グローバル人材・評価]

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  Corporate University (CU) というと1956年に設立されたGEのCrotonville Centerが有名です。日本は、社内研修所として始まり、1990年頃のバブル期には、豪華な研修所が各保養地に建設され、2000年頃にCUという形で選抜されたリーダー候補の育成という形態がポピュラーになりました。

 世界中に4,000くらいのCUがあるそうですが、形態は様々です。すべての従業員の底上げ研修から、選抜研修およびトップエグゼクティブ向けの研修までカバーしているものです。今は、選抜研修がポピュラーのようです。

  CU Awardなるものがあります。毎年Best CUを選ぶんですね。それによると、審査項目にまず、「会社のビジネスのCritical Passは、何だ。それに対して、CUがどう貢献しているか述べよ」というのがあります。時代と共にビジネスのIssueも変わってくるので、CUもそれに合わせないといけません。大きな施設があるので、それをうめるためにプログラムを必要以上に作るとか本末転倒な状況が結構ありそうです。http://www.corpu.com/

 業界によって、様々でしょうが、日本では、今、「グローバルリーダー育成」と言うのがホットなTopicsです。ビジネスがGlobal化して、また、変化の速いビジネス環境において、Globalにチームを引っ張っていく、また、Innovationを起こす人材が足りないということです。よって、現在のCUの役割は、Top Exectutiveだけでなく、若手のうちからCUで、次世代リーダーを育成していくというところが多いと思います。

 これは、アジアでも同じ状況で、シンガポール政府は、多国籍企業のシンガポールでのCUの誘致を積極的に行っています。

 さて、選抜研修のメリットは、①世界中や組織の中から選抜されたという「リーダーとしての意識」 ②その選抜されたチームメンバーからの刺激とネットワーク構築。③会社へのLoyalityの向上。 で、選抜されただけで効果があります。

 教育のプログラムも様々です。ビジネススクールのようにマネジメント理論を教えるところもありますが、現在主流は、チームで会社の問題を分析し、解決策を練って、会社のトップに提言するというようなアクションラーニングがポピュラーなようです。期間も短期ではなく、複数回に分けて半年から一年間やるのが多いと思います。

 最近は、新興国でのビジネス創出が企業の課題になりだしてきていて、そのために「新興国リーダー育成研修」のようなプログラムを盛り込むところも出ています。現場に行って、そこでいろいろな発見をし、そこでビジネス提案を考えるというようなものです。新興国になじみの少ない社員には、非常に大きなインパクトを与えるプログラムです。

 さて、ここで、ROIです。やはり、CUがどう効果を上げているかをtangibleに示せないと経営層の理解もとれないでしょう(本来CUは、CEO直轄にすべきですが)。「リーダー育成」というなら、CU卒業者のその後の昇進をトラックするのも一つの方法です。たとえば、それを卒業年ごとに比較し、たとえば、5年後に昇進した人の割合を毎年だし、比較すると、その数字が下がっている場合は、プログラムを見直さないといけなくなるということです。

 また、毎年、選抜していったら結局全員研修してしまったというような笑い話も聞きます。組織に何名のリーダーを養成しなければならないのかというマクロの数字は把握しておかないといけません。また、年度により、ある階層の質が、以前より落ちたりしている場合は、ある一定の率でちゃんとリーダーに育つよう追加の施策が必要になるかもしれません。


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