ニーチェ Friedrich Wilhelm Nietzsche [D3.心理学・哲学]
まんがと図解でわかるニーチェ (別冊宝島) (別冊宝島 1729 スタディー)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/02/15
- メディア: 大型本
「もしドラ」のヒットに当て込んで、日本ではこのような難解な本をマンガなどでわかりやすく説明している本が本屋さんに結構ありました。学生時代に「ツァラトゥストラはかく語りき」を読んで、さっぱりわからなかったのを思い出し、ちょっと読んでみることにしました。
要約すると、
1)世界は全て「解釈」でできている‐遠近法的思考(Perspectivism) 視点が変われば見える景色は異なる。人間は、自分にとって関連が深い事柄は大きく見え、重大に感じる。一方、関連性の薄いことは、小さく見え、軽い出来事のように感じる。よって、「物事に本質がある」という考え方は絶対ではない。
2)世界や人生に「意味」なんてない‐ルサンチマン(怨恨感情ressentimentとニヒリズム(虚無主義 nihilism) 人の行動を「善悪」で評価するのは、遠近法的な見方から生まれた解釈である。敗者が、自らを是認するために、善と悪の価値観を逆転させた道徳観が奴隷道徳(vs 君主道徳)。キリスト教徒(およびユダヤ人)のローマ人に対する嫌悪感。自らを「善」と定めた弱者は、自分の弱さを肯定するために、報復できない無力を「善良さ」、臆病で卑劣な事を「謙虚」などと言いかえて賛美してきた。「善」とは単に、弱い集団の利益を実現するための口実にすぎない。禁欲主義的な生き方は無意味である。
3)無価値な世界を乗り越えて生きる‐超人 「超人」としてニヒリズムを乗り越え、力強く、誇り高く生きる。超人とは自分で価値観を創造して生きることができる人物像のこと。同情は軽蔑であり隣人愛とは、自分の価値を自分で100%認める事が出来ない人が、他人に自分を認めさせようとして人に親切にしているだけ。全世界を肯定する強さを身につければ人生は変わる。
4)世界と自分を全て受け入れる‐力への意思 ニーチェは世界のありようを、あらゆる事物の内に宿る「力の意志」のせめぎ合いであるととらえた。全ての存在は、「生」の充実を求めて、より強く、大きく、高く成長しようとしている。古い価値観、道徳に縛られて生きることは、自分の生そのものを否定することである。人は誰でも自分を信じて生きていい。自分を愛する人こそが他人を愛せる。人生を楽しむことを恐れてはならない。自分の運命を愛し何が起こってもおおらかにうけいれよ(運命愛 amor fati)。生とは強く生きることなのだ。
ということなのだそうです。
昔、「生きるとは」ということを考えた時がありましたが、http://nasser.blog.so-net.ne.jp/1999-01-18
内容紹介
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