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40年後の広報 [【F.広報】]

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メディアの歴史を紐解くと、新聞、雑誌、ラジオという三大メディアしかなかった時代に衝撃的に登場したのが「テレビ」です。アメリカでは、「テレビは、神からのクリスマス・プレゼントだ。」と言われましたし、日本でも「三種の神器」の一つと言われました。NHKの放送が始まったのが1953年。東京オリンピックが開催された1964年には、白黒テレビの普及率は90%に達しました。今から約50年前です。それからは、テレビは「カラー化」されたりしてメディアの中核を築き上げました。テレビで何か話題になるとあっという間に全国に知れ渡りました。これは、今でも続いている現象です。


それでは、今からの40年は、どうなるかというと「ネットの時代」です。今から20年前の1995年に「Windows95」が発売されてから、メディアの世界は、ネットの台頭で既存の四大メディアは窮地に立たされています。そこで、各メディアは、ネット版のTV、新聞、雑誌、ラジオをやり始めています。しかし、ネットの世界はそれだけでは済まず、『オウンドメディア』と言われるように企業が自身のサイトで商品広告をうったりしています。また、『ソーシャルネットワークSNS』の台頭は凄まじく、10年前に登場したFaceBookTwitterで消費者が商品評価等を口コミで拡散させています。多数のフォロワーを抱えるインフルエンサーのSNSも新たなメディアとなり、そこに企業はアプローチをかけています。これは、今起こっていることです。今後10~20年は、この変化が加速するでしょう。特にSNSは大きな影響力を持ちます。


そして、今から飛躍的に発展する「ビックデータ解析」や「AI」は、メディアには大きなインパクトを与えると思います。たとえば、商品や企業の評判を調べるにしても、ネット上にあるいろんなビックデータを拾い、調べたい人に合わせたやり方で他の商品や他社と比較したり、いろんな角度で分析が簡単に行えるようになると思います。たとえば、企業の調査にしても財務状況だけでなく、非財務情報(ESG情報など)も財務情報のように分析できるという事です。そうなると、その「分析エンジン」のようなものがメディアのような役割を果たし、いろんな情報をユーザーの欲しい形で提供してくれるようになるのでしょう。ユーザーが積極的に分析しなくても、ユーザーに合わせて勝手に分析して自動的に提供したりすることも可能になると思います。


そういう時代になると、企業は、その分析エンジンの結果が良くなるように、商品をつくったり、会社の体制を整えたりするようになってきます。それは結局、良質な商品や会社をつくることになるのでしょう。透明性が増してくると、やはり本質で勝負ということになりますよね。


 そんな中、我々広報の世界はどう変わるかと言うと、透明性が増してくる世の中では、いわゆる、実力以上に「評判を上げる」「イメージを上げる」という事が難しくなってくるのではないかと思います。広報の仕事は内部の事(商品情報や企業情報等)を外部へ知らせる事と世の中の価値観を内部へ知らせる事をやっており、現在は前者が主流です。しかし、今後は、「世の中の常識が社内の非常識」にならないように「世の中の価値観(ものさし)」を内部に伝えていくことが今以上に重要になっていくのだと思います。


 ということは、広報の仕事は、「世の中の風を読む」ことになり、そのための「風を読む力」が広報部員には必要になってくると思います。身体中がアンテナになるように幅広い知識や感性が求められると思います。


 


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