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女性資本主義論 [D4.経営戦略]

女性資本主義論

女性資本主義論

  • 作者: 高橋 仁
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2014/05/12
  • メディア: 単行本

  著者がインスピレーションを貰った本等は私も読んでいて、書かれていることは、漠然と感じていたことでしたが、著者はそれをよく体系立てているなと思いました。まだ若い(46歳)のに凄いなと思いましたが、12年も前から起業して、エステティックサロンの店舗を200店ちかくもオープンされているそうで、経験からくる理論構築だったわけですね。

 そして、著者は、「経済は競争では繁栄しない」という本と「女神的リーダーシップ」という本に刺激を受けたと言っています。

 20世紀以前は、競争や売上、利益、市場開拓やマーケットシェアなどで成長を追求し、男性または競争ホルモンのテストステロンを全開させて「おっさん資本主義」を推し進めました。

 「君主論」を著したマキャベリは、著書で「愛されるより恐れられるほうがはるかに安全である。なぜなら人間は利己的で偽善的なものであり、従順であっても利益がなくなれば反逆する。一方で君主を恐れている人々はそのようなことはない」と言っています。

 21世紀は、信頼や愛情、絆を追求し、「信頼」を生む脳内物質のオキシトシンを放出する「女性資本主義」の時代です。

 この時期のリーダーは「一人の勇者」ではなく、コミュニケーション・オーガナイジング手法で、それぞれの地域や集団が「共通の目的」に向かって、周りの仲間を育成しながら物事を達成させるほうが結果につながります。その時に五つのリーダーシップ要素が重要で、①思いを語る力②一対一の
信頼関係をつくる③家族のようにひとつになる④どうすればうまくいくか考える⑤楽しく行動するを実践すべきです。

 企業経営に大切な「総顧客価値」は①製品価値②サービス価値③従業員価値④イメージ価値の四つで構成されているが、これらを顧客からの「信頼」で高めないといけないわけで、それを「信頼のバランスシート T/S Trust Sheet」で測ります。

 著者は、「強い」経営か、「愛される」経営かと問います。業績が厳しくなればなるほど、「強い」経営(おっさん資本主義)に傾きたくなります。しかし、「愛される」経営の方が盤石な組織ができ、強い経営が結果的にできるのではないかと説いています。
 

内容紹介

経済は競争では繁栄しない。

リーマンショックからその後、復調の兆しが見えない経済が世界を覆っている。
かつてアダムスミスが唱えた「見えざる手」による経済の自立循環はもう機能しない。
著者はこれまでの資本主義を「おっさん資本主義」と名付け、次なる1世紀に必要とされる新しいイデオロギーを「女性資本主義」と呼ぶ。
女性をターゲットにしたビジネスを行い、社内の女性社員も多い会社の経営者が、実践と経験から導き出した女性資本主義とは何か?
市場は男性的に開拓するのではなく女性的に「育てる」時代へ。
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60 books in 2014

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