世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」 [人事2-コンピテンシー・イノベーション]
世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」 (ソフトバンク新書)
- 作者: 川口 盛之助
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2010/12/18
- メディア: 新書
先日講演を聞いた川口盛之介さんの本です。
●ビル・ゲイツ一人の富が、アメリカの下層四割もの人々の総収入と同じ。少数の人が過剰な利益を手にするようになると、そのような資金はもともとアブク銭ですから、投機的な運用先に回り始める。アメリカがベンチャーを生み出し続ける基本構造はここに起因する。
●古き良きアメリカを支えていたのは敬虔なプロテスタンティズム、勤勉さを尊ぶ土壌がありましたが、現世利益のパワーの前に機能しきれていません。ソ連もまた、負け組・労働者階級の解放を国是として、持たざる者の魂の解放を図ったわけですが、志半ばで挫折してしまいました。その中で死角をつくように登場したのが、極東で平和を謳歌する爛熟大国ニッポンから発信されるポップ・カルチャー(癒し系やらヘタレ系など)です。最近、アメリカで「ドラエもん」がやっと放送許可を得たそうです。アメリカの子どもたちには、あのノビ太の「ヘタレ感」はよくないという事だったそうです。
●Japan EXPO来場者数推移
●キーマンは二代目世代: 今の若者は江戸時代でいうと家光で、最初から貴族のように育ちました。それに比べて、一代目の家康は、ストイックであり、現代日本でいうと団塊の世代といえるかもしれません。その両方をしっている二代目、秀忠(現在で言うと、昭和30-40年代生まれ)の役割は非常に重要です。なぜならこの世代は、「根性系」や「ヘタレ系」という相いれない二つの価値観を知っているからです。よって、我が国の将来の持続的な発展の鍵は、この「秀忠機能」の充実です。
●「日本人の脳」
漢書やお経のように、暗唱して諳んじて言えるような文章を、声を出して読むという行為は、実は日本語で考える脳をリラックスさせるのに最も効果的な手順である。
内容紹介
日本のモノづくりは新しいステージに突入した。「クール・ジャパン」の称号を勝ち得たいま、どこで作られたか(メイド・イン・ジャパン)ではなく、誰によって作られたか(メイド・バイ・ジャパン)がより重視され、日本独自の文化的背景を持つ製品やコンテンツが世界で絶賛されている。
日本のモノづくりの何がウケているのかを紐解いてみると、我々が気付いていなかった、世界市場における新たなビジネスチャンスの発見にもつながるだろう。
戦略的に商品機能に込めるべき日本らしさを5つの商品企画ビジョンに抽出し、多くの具体例を用いてわかりやすく紹介する。
日本の強みを再確認できる手引書。
●日本が生き残るための5つの商品企画ビジョン
◎”道具への愛着を”取り戻せ
商品は単なる機能提供手段ではない
◎ユーザーに”いじられてなんぼ”
完成品を提供する時代ではない
◎”心の安寧”のために仕える道具
作業効率改善のための装置の次にあるもの
◎”弱者”を救う正義という動機付け
悪を倒す強者の正義はない
◎身の回りの”こちら側”目線
統治者のあちら側ではない
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