カムバック制度 [D2.日本史・世界史・近未来]
“氷河期世代”は70年から82年までの13年間の間に生まれた人とされています。それに対して、バブル世代は1965年~69年生まれとされていて、こちらはわずか5年間。この13年間を大きく1970年~1976年生まれまでの“氷河期世代前期(37-43歳)”と、1977年~1982年生まれまでの“氷河期世代後期(31-36歳)”に分けてみましょう。
31-36歳というと、人生の大きな節目の時期であります。結婚適齢期、女性の場合だと出産適齢期にもなります。また、積極的に転職を考えるのもこの時期までかなと思います。ちょうど管理職になる一歩前という時期でしょうか。
この“氷河期世代後期(31-36歳)”世代は、昨今、以前よりも転職が多い気がします。折角就職氷河期に入社したのにもかかわらずにです。しかも、転職の理由がそれほど大きな理由がなく、詳細な調査などもそれほどやらず、「となりの芝が青く見える」的な発想のようです。
どうも、この理由は、大量雇用のバブル世代の後なので、企業内の人口ピラミッドの中で、マイノリティーになり、気軽に人生相談できる2、3歳年上の先輩が他の世代に比べ極端に少ないのではなかろうかと思います。
よって、転職した後、「こんなはずじゃなかった」とまた転職したり、元の会社に戻るケースも見られます。
もし、こういうケースが少なからずあるのであれば、企業としては、折角育てた若手を大した理由もなく失うのは損失だと思います。欧米では、「メンター制度」を充実させ、先輩・後輩制度を制度化している会社もあります。日本企業は、組織が綺麗なピラミッド時代には、自然発生的に先輩・後輩は醸成されていたので、必要なかったのですが、そうでない場合は、意識的に、構築してあげなければならない制度だと思います。
また、退職した若手が非常に優秀な場合、しかも転職の動機が甘い場合は、また呼び戻すシステムも必要になるかもしれません。
上記理由ではなく、ライフイベントにより、退職せざるおえない女性などに対しては、既に「カムバック制度」を始めている日本企業も出てきました。
この記事のように、退職している間にスキルを更に向上させている場合は、企業にとって、再雇用するメリットは非常に高くなり、Win-Winの状態が構築できるので、制度としてSustainabilityがあると思います。
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