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The Watchman's Rattle - 文明はなぜ崩壊するのか [人事2-コンピテンシー・イノベーション]

Watchman's Rattle: Thinking Our Way Out of Extinction

Watchman's Rattle: Thinking Our Way Out of Extinction

  • 作者: Rebecca D. Costa
  • 出版社/メーカー: Virgin Publishing
  • 発売日: 2011/02/01
  • メディア: ペーパーバック
文明はなぜ崩壊するのか

文明はなぜ崩壊するのか

  • 作者: レベッカ コスタ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2012/03/09
  • メディア: 単行本
【Synopsis】
   Why does it feel as if our most challenging problems today- the worldwide recession, global warming, fast-spreading viruses, terrorism and poverty - aren't getting solved? What if our brain has limits that prevent it from solving such complex problems? If ancient civilisations collapsed because they, too, hit a cognitive limitation, are we headed for a similar collapse, and if so, can it be prevented? Using historical and modern-day examples, "The Watchman's Rattle" describes the cognitive gridlock 「認知閾(にんちいき)」 that sets in when complexity races ahead of the brain's ability to manage it. Beginning with the Mayans, Khmer and Roman Empires, Costa shows how the tendency to find a quick fix to problems by focusing on symptoms instead of searching for permanent solutions, leads to frightening long-term consequences: Society's ability to solve its most challenging, intractable problems becomes gridlocked, progress slows and collapse ensues.
  But, as Costa reveals, there is a growing body of scientific evidence that the human brain can be retrained to comprehend, analyse and resolve massively complex problems. A process of intuitive thinking, which Neuroscientists refer to as 'insight'. Part history, part social science, part biology, "The Watchman's Rattle" is sure to provoke, engage and incite change.
  One of the essential messages of Costas' book is to look beyond "memes" -- widely held beliefs, conventional wisdom or behaviors -- and to challenge the five "supermemes" that defeat humans even before they engage the problem. Costas says supermemes encompass "any belief, thought, or behavior that becomes so pervasive, so stubbornly embedded, that it contaminates or suppresses all other beliefs and behaviors in a society."
 
   What are the five supermemes? 
 1) Irrational opposition (不合理な反対) 
 2) The personalization of blame (非難の個人化) 
 3) Counterfeit correlation (偽の相互関係) 
 4) Silo thinking (サイロ思考) 
 5) Extreme economics (行き過ぎた経済偏重)
1)文明(マヤ、ローマ、クメール)が成功し、繁栄するのは、思い込みと知識の両輪で動いているとき。人口が増えて国が栄え、自然環境もコントロールできるとき。
2)やがて、社会制度や政府の仕組み、祭礼の手順が高度になり、わかりにくくなってくると、社会は壁にぶつかる。人類が何百万年もかけて進化させてきた、右脳的、左脳的な問題解決手法が機能しなくなる。社会が抱える問題があまりに難しく、また規模が大きくなって、脳という器官が持つ能力だけでは手に負えなくなるのだ。
3)脳はゆっくりとしか進化しないのに、世の中の問題は猛スピードで複雑さを増していく。この落差が「認知閾(にんちいき)」 cognitive gridlock ということになる。人類が誕生して以来、全ての文明はこの認知閾に直面した。認知閾の出現は、文明崩壊の始まりでもある。
4)文明が滅亡へと向かう最初の微候は、社会の行き詰まりだ。飢餓、戦争、伝染病、地震といった深刻な脅威にさらされても、国の指導者や専門家は何の手も打てず、次の世代へと先送りするだけ。一般も人々も身動きが取れず、希望を失い、恐怖におびえる。
5)認知閾にぶつかり、知識を獲得することが困難になり、あやふやな思い込みが事実や合理的な思考をのけものにしはじめる。そんな思い込みが強力になると、Supermemes(meme=(人間を媒体として増殖する)思想因子)へと格上げされる。Supermemesは認知の不足を補う役割を持つが、利益より弊害の方が多い。
6)Supermemesは社会制度や習慣、価値観、合理的思考を押し流す力がある。今の社会で進歩を妨げているのは、上記の5つのSupermemesだ。これらが強くなると、行動も思考も単一化してくる。単一化は新しい解決策やテクノロジーが出現するのを妨げる。それでいて危険をはらんだ難しい問題が消えるわけではない。
7)そして、システム的な問題が大きくなりすぎると、社会は崩壊に向かう。最後の一撃は、核戦争など、どんな形でくるかわからない。未解決のままだった問題がなんであれ、そのうちのどれかが巨大になり、文明が総力を結集しても手がつけられなくなる。
 --こうして、文明は崩壊する。---
 ●脳の視床下部は、危険を察知すると副腎にそれを伝える、そるとそこからでるホルモンによって、興奮が高まり、危険に対応する態勢が整う。それで、どんなに予想外の事態が起こっても、私たちの身体はすぐに行動できるようにプログラミングされている。しかし、それは、漠然とした遠い問題に関しては反応しない。
 ●いつもと同じ道を運転するときは、人は大脳基底核を使うが、知らない道になると、前頭前皮質を使う。これを使うと重い負担にあえぐので、拒否したがる。
●誰かのせいにしようという試みは、かならず成功する。
●グーグルやマイクロソフトでは、ウオーキングしながら仕事ができるデスクを導入したら、生産性が上がった。Walkstation
●チンパンジーの恐るべき変化; トークン使ってお金の原理(食べ物を交換させたり)を教えると、最終的には経済原理を理解すると、トークン目当ての強盗や売春行為が始まった。
●ブレイン フィットネス
28 books in 2012
第1章 なぜ文明はらせんを描いて落ちていくのか?
◆3000年も栄えた文明
◆進化論ふたたび
◆進化のつまずきは何度でも起こる
◆初期の徴候
◆旱魃への疑問
◆つきまとう本能
◆複雑さとローマ人
◆クメール帝国の滅亡
◆複雑さと滅亡

第2章 進化の贈り物<神経科学の画期的発見>
◆左と右とひらめきと
◆ひらめきと袋小路
◆進化と人間の脳
◆ひらめきの力を活用する

第3章 スーパーミームの君臨<行きづまりの手ごわい子どもたち>
◆ミームをめぐる論争
◆ミームからスーパーミームへ
◆信じることが安らぎになる
◆同調の伝染
◆孤独と絶滅
◆スーパーミームのすさまじい負の力
◆経済の均質化
◆均質化の代償
◆ミームを離さない

第4章 反対という名の思考停止<第一のスーパーミーム>
◆Just say noの弊害
◆自由選択という幻想
◆反対の複雑さ
◆ひらめきの抑えこみ

第5章 個人への責任転嫁<第二のスーパーミーム>
◆責任のなすりつけ
◆アモクの謎
◆事実を曖昧にする
◆自己非難に目がくらむ
◆小さなエンジン
◆大衆文化のパラドックス
◆しつこい肥満
◆雑食の良いところ
◆肥満はシステムの問題

第6章 関係のこじつけ<第三のスーパーミーム>
◆根拠のない関係の公認
◆迷走する政策
◆こじつけと行きづまり
◆リバース・エンジニアリング
◆事実の民主化

第7章 サイロ思考<第四のスーパーミーム>
◆近よりがたいサイロ
◆三本のサイロ
◆秘密のソーラーサイロ
◆競争ではなく収束を

第8章 行きすぎた経済偏重<第五のスーパーミーム>
◆コインの表裏
◆すべてがカネ、カネ、カネ
◆大義のために
◆チンパンジーの恐るべき変化
◆モンキーとマネー
◆人とお金と暴力と
◆揺れうごく政策
◆制度破壊
◆製薬業界に正義はあるか
◆人から製品へ
◆瞬時対応の圧力
◆ビジネス社会を勝ちとる戦い


第9章 不合理な世界で見つけだす合理的な解決策
◆バランスの回復
◆因襲と戦う
◆ユヌスと五人のゴリアテ

第10章 目覚めと行動<戦術的アプローチ>
◆パターンに目覚める
◆要するに……
◆対症療法の泥沼
◆意味のある緩和策
◆これがだめならあれはどうだ
◆ベンチャーキャピタルの知恵
◆公共政策の並行プラン
◆長い目で見ると
◆ホワイトハウスのお目付け役
◆最後に、進化

第11章 隙間を埋める<より良い脳づくりのために>
◆認知の埋めあわせ
◆可塑性を利用せよ
◆学校の新しい教材
◆ひらめきを注入する
◆新しい明日のための新しいやりかた
◆複雑さと意識
◆大きなひらめきと小さなひらめき
◆次のステップへ

第12章 ひらめきを呼びおこす<認知を支えるために>
◆サイズが重要
◆石ころだらけの道と認知
◆新しさのパワー
◆脳フィットネスの効用
◆休憩時間は黄金の時間
◆注意をそらすもの
◆複雑さとコラボする
◆食事と睡眠と運動
◆きれいな池で泳ぐ
◆想像力

第13章 入り口に立つ

訳者あとがき

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