今日、安倍総理が「戦後70年談話」を発表しました。最近は、集団的自衛権など、政治的転換期にあるような気がします。特に、集団的自衛権などは、高校生などもデモに参加したり、国民の関心も広まっています。

 こういう状況を観察すると、いくつか疑問がわいてきます。

1)政治的な話の場合、国益を重視した話になると「右翼」という人が多くいるし、マスコミは特にそういう感じがします。こういう話で、マスコミが「その通り」と言うのは産経以外あまり聞いたことはありません。選挙で選ばれた与党が出す法案を、マスコミがこぞって反対の立場の意見を多く載せるのは、民主主義に反して偏っているのではないでしょうか。また、政治に関して、政府のやり方を容認するには浅はかで、辛辣に批判する方が、思慮深いというような風潮もあるような気がします。

2)隣国には悪い事をしたから、謝罪を続けるべきである。アメリカ依存は良くない。戦争を放棄したからこの70年間、戦死者が一人もいない。という事をよく言われるのですが、経済大国の日本は、世界の平和のために、(日本人の)犠牲を払っても尽くすべきだとは決して言わないですよね。イスラム国などの問題にたいする日本の使命などは誰も論議しません。アメリカ人の若い軍人が、イラクなどで戦死しているのを「いい」とか「悪い」とか言わないのは、私には「狡い」としか見えないのですが。

結局、戦争に負けた後、「もう戦争はやらない」という憲法をアメリカから押し付けられ、それを受け入れた後、「これはいい」ということになり、国防を米国に預け、経済へ注力しました。所謂「安全ただのり論」です。経済的に大国になった後は、イラクのクエート侵攻の時も、平和憲法なので、「人は送れないが、金は送る」ということで、世界から非難を浴びましたが、日本人は、自衛隊を軍事活動のために派遣しなくてよかったと思いました。全ての分野で世界のトップ水準でありながら、こと世界紛争の時には、戦後間もない小国のふりをしたり、唯一の被爆国の事を言ったり、多額のお金を出したりして、自国民だけは犠牲を出させたくないという態度を取り続けるのは、いかがなものかなと思います。

また、安倍政権は、右翼で、戦前と同じ過ちを犯し、戦争を始めるかもしれないので、皆で集団的自衛権とかに反対します。そして、日本が軍隊とか持つと他国と戦争とか始めて、昔のように世界に大迷惑をかけるから、今の世界紛争に日本が前に入っていくことはしません。せいぜい後方支援にとどめます。世界各国もインスラム国のような他国に軍事介入しなければ世界は平和になるよと言う理論は世界で通用するのでしょうか。

2004年、日本のタンカーが中東で、テロ攻撃を受けました。日本のタンカーは無事でしたが、多国籍軍の軍艦のアメリカの海軍兵士二人と、沿岸警備隊の一人が戦死したといいます。日本は法的な制約から、ペルシャ湾の「戦闘海域」に海上自衛隊の艦船を出せません。

日本は、70年間、一人も戦死者を出さず、一人も他国の人を殺さなかったと声高々に言いますが、このアメリカ海軍兵士の家族には、何て言うのでしょうか。

「グローバル人材」になれとよく言いますが、こういう事では日本人はなれないですよね。